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 自然豊かな国コスタリカ共和国。そのコスタリカのコーヒー産地ウエストバレーのアテナスという地域で、エル・トレドという名の農園を営む農家さんがヘラルドさん一家です。近年、中南米のコーヒー農園では疫病の大流行が続いています。多くの農家さんが農薬に頼った栽培にシフトしていく中、ヘラルドさん一家はひたむきに農薬不使用のコーヒー作りを続けています。その原動力は、かつてヘラルドさん自身が農薬により病気を患った経験から、消費者にも、生産者にとっても安全なコーヒーを作りたいという想いからだそうです。

 コーヒー豆の収穫は一粒一粒手作業で行われ、精製の過程ではコスタリカの澄んだ青空の下、伝統的な天日干しが行われます。大規模農園などで行われる水洗処理(ウォッシュド)は行わず、収穫したコーヒーの実をそのまま乾燥させるナチュラルと呼ばれる製法と、実を取り除きつつ甘い蜜を残して乾燥させるパルプドナチュラルとよばれる製法の2種類の製法を組み合わせ、コーヒー豆に甘い風味をじっくりと染み込ませます。

 ヘラルドさんの農園はコーヒーを作るだけでなく、観光客の方々の学習の場でもあります。ヘラルドさんの長男ガブリエルさんは、自然環境に配慮した農業について学ぶためのツアーを主催しており、多くの外国人観光客が農園の仕組みを学びにやってきます。ヘラルドさんの農園はアグロフォレストリー(森林農法)と言われる、肥沃な土壌に様々な生き物が生息する疑似的な森を作り、その中でコーヒーを栽培する手法を用いています。近年地球規模で持続可能な社会の構築に関心が高まる中、重要性が再認識されています。

 環境への配慮を徹底するヘラルドさんの農園では、コーヒー豆からはく離した大量のコーヒーの実の部分の廃棄を無くすため、実の部分を発酵させて有機肥料を作ったり、更にはこの実の部分でコーヒーワインの製造にも成功し、既に製品化もされています。コスタリカには7万ヵ所以上もの小規模コーヒー農園が存在しますが、ヘラルドさんの農園のような取り組みは全体の1パーセントにも満たないのが現状です。これからも安全で美味しいコーヒーを飲み続けられる世の中であることを切に願います。